”web神木展 2020” テーマ:神木の歴史的遺産(神木に点在する宮々、京都大原との関わり)、周辺地域と神木

神木は「宮の里」といってもいいほどに、「○○の宮」という「社(やしろ)」あるいは「祠(ほこら)」が点在する里である。「〇〇の宮」とは、「原の宮」、「宇城の宮」、「辻の宮」、「西の宮」などのことで、それらの本家の敷地の一角にほこらがあり、長く祀られてきたものである。原、宇城、辻、西などは、それを祀る家の名字であり、その一族の氏神様ということであろう。それらの宮は、毎年1月に餅まきをするなどの形で、祭りを行ってきている。

 

世界文化遺産の熊野古道・横垣峠の案内版

 

神木は、世界遺産「熊野古道・横垣峠」のふもとに位置する、静かな山里で、ほぼ1年中みかんが実っている。

丸山千枚田(熊野市紀和町)

神木からは12.6km、自動車では20分の位置にある。耕作放棄地が増え、歴史的な資源の継承が困難な状況に陥っていたところを、約30年前、オーナ制度導入により、外部の力を借りて棚田に稲が植わる姿を復活させた。そこへ行くまでの道路整備も進み、山の斜面に貼り付けられたような棚田の姿を見にドライブする人も少なくない。5月の田植祭、秋の稲刈り祭などにやってくるオーナーさんたちが地元の人々を力づけている。